第二十一話
スノフォがさっき呟くのはおかしくなかった。
スノフォは自分はヒュリィ族ではない、と分かっている。
『人間』が『ヒュリィ族』なのだから、馬か何だか分からない自分はヒュリィ族ではない。ゲンに来てケッポリがヒドウを「ヒュリィ」と言っていたのだから、スノフォは頭の中では、自分はヒュリィ族ではないと分かっていた。
――――――ヒドウとかはヒュリィなんだよね――――――
そんな言葉がスノフォの頭の中で響き続けた。
「スノフォ?」
ぼーっとしているスノフォはヒドウに声をかけられると、スノフォは我に返った。響き続けた声が途切れる。
「考え事?」
「あ……うん」
スノフォがこう答えると、ヒドウはそれ以上は聞かなかった。
スノフォが我に返ると、ソルミュウの祖母が時の鍵について話し始めた。
「時の鍵はこの村の地下にあるよ。迷路みたいな道の一番奥に。モンスターとか出てくるけどね。そういや、『時の鍵をこの村に置いた人はナユ様ではない』って聞いたことがあるから……もしかしたら置きに行った人が、ゾンビとかになって今も鍵を守ってる可能性がある、と思うよ」
「ゾン、ビ……」
ヒドウは恐怖心で口から洩れた。
「知らない人も多いだろうけど、ゲンだと『あの人が憎い』とかの思いが強いまま死ぬと、
憎い人に復習するためにゾンビとかになって復活することがあるの。
この世界は『思い』が影響されやすからね。だからディグバも復活したんだと思う」
その話を聞いたスノフォが二つの質問をした。
「すいません、何故『思いの影響』が強いんですか? 時の鍵を置いた人が復活する理由は何ですか……?」
ソルミュウの祖母がスノフォの問いに答え始める。ソルミュウは窓から見える外を見ていた。
「思いの影響が強い理由は分からない。そう聞いただけだから。時の鍵を置いた人は多分、『時の鍵を守りたい』っていう思いが強かったから、鍵をいつまでも守る為に生き返ったんだと思う」
ソルミュウの祖母がここまで答えると、次はヒドウが質問した。
「ディグバを最初に見たときはゾンビのようでもなかったし、『完全復活する』と言ってましたけど、何故、私達が思ってるようなゾンビじゃないんですか?」
ソルミュウの祖母が、ヒドウの問いに答えようと何かを言いかけた時にソルミュウが外を見続けたままこう言った。
「時の流れがおかしい、もしかして……止まる?」
「な……?!」
最初に半信半疑の声を出したのはソルミュウの祖母だった。
「え……何故止まるんですか?」
焦りながらも冷静な状態のスノフォが聞いた。
ヒドウも半ば冷静だったが、半ば『焦り』というより『恐れ』だった。
「もしかしたら……時の鍵に何か異変が起きているのかな?」
ソルミュウとソルミュウの祖母もスノフォと同じく、半ば焦っていて半ば冷静だった。
「とりあえず、地下の倉庫へ――――」
そう言ったソルミュウが外へ飛び出す。
ソルミュウの祖母が走って家の奥から地下の地図を取り出して、ソルミュウの後を追うように外を出ていく。
ヒドウとスノフォに「あなた達も早く」と言い、言われた二人もソルミュウ達の後を追うようにして出ていった。
地下への入り口はソルミュウ達の家のすぐ裏にある、今は使われていない大きな井戸だった。
ソルミュウが最初に入り、それに続いてソルミュウの祖母が入ってその次にスノフォ、最後にヒドウが入った。
全員は井戸の中に備えてあった、はしごを使って下りる。
井戸の中は日光が差し込んではいるが、やはり下の奥のほうは暗かった。
最初に足を地面につけたソルミュウが、はしごの近くの壁に設置されている電気のスイッチを押すと、すぐに周りは明るくなった。
ソルミュウの祖母が言っていた通り、本当に迷路のように道がいくつかに分かれている。
四人は地図を頼って、右や左に別れている道を進んでいった。途中、コウモリ等がモンスターとして襲い掛かることもあったがその時はその時で、四人はそれぞれ持っている力で相手が逃げ出すまで戦った。
ソルミュウとソルミュウの祖母は攻撃はあまりせず、回復役になることが多かった。
一番奥の部屋まで、あと一部屋という所に来たとき明るかった地下がいきなり暗くなった。
同時に、翼が動く音が四人の耳に聞こえた。
その音の主は大きいコウモリだった。
そのコウモリが四人の目の前に現れると、ソルミュウとソルミュウの祖母が一緒に言った。
「守獣の登場……か」
スノフォは自分はヒュリィ族ではない、と分かっている。
『人間』が『ヒュリィ族』なのだから、馬か何だか分からない自分はヒュリィ族ではない。ゲンに来てケッポリがヒドウを「ヒュリィ」と言っていたのだから、スノフォは頭の中では、自分はヒュリィ族ではないと分かっていた。
――――――ヒドウとかはヒュリィなんだよね――――――
そんな言葉がスノフォの頭の中で響き続けた。
「スノフォ?」
ぼーっとしているスノフォはヒドウに声をかけられると、スノフォは我に返った。響き続けた声が途切れる。
「考え事?」
「あ……うん」
スノフォがこう答えると、ヒドウはそれ以上は聞かなかった。
スノフォが我に返ると、ソルミュウの祖母が時の鍵について話し始めた。
「時の鍵はこの村の地下にあるよ。迷路みたいな道の一番奥に。モンスターとか出てくるけどね。そういや、『時の鍵をこの村に置いた人はナユ様ではない』って聞いたことがあるから……もしかしたら置きに行った人が、ゾンビとかになって今も鍵を守ってる可能性がある、と思うよ」
「ゾン、ビ……」
ヒドウは恐怖心で口から洩れた。
「知らない人も多いだろうけど、ゲンだと『あの人が憎い』とかの思いが強いまま死ぬと、
憎い人に復習するためにゾンビとかになって復活することがあるの。
この世界は『思い』が影響されやすからね。だからディグバも復活したんだと思う」
その話を聞いたスノフォが二つの質問をした。
「すいません、何故『思いの影響』が強いんですか? 時の鍵を置いた人が復活する理由は何ですか……?」
ソルミュウの祖母がスノフォの問いに答え始める。ソルミュウは窓から見える外を見ていた。
「思いの影響が強い理由は分からない。そう聞いただけだから。時の鍵を置いた人は多分、『時の鍵を守りたい』っていう思いが強かったから、鍵をいつまでも守る為に生き返ったんだと思う」
ソルミュウの祖母がここまで答えると、次はヒドウが質問した。
「ディグバを最初に見たときはゾンビのようでもなかったし、『完全復活する』と言ってましたけど、何故、私達が思ってるようなゾンビじゃないんですか?」
ソルミュウの祖母が、ヒドウの問いに答えようと何かを言いかけた時にソルミュウが外を見続けたままこう言った。
「時の流れがおかしい、もしかして……止まる?」
「な……?!」
最初に半信半疑の声を出したのはソルミュウの祖母だった。
「え……何故止まるんですか?」
焦りながらも冷静な状態のスノフォが聞いた。
ヒドウも半ば冷静だったが、半ば『焦り』というより『恐れ』だった。
「もしかしたら……時の鍵に何か異変が起きているのかな?」
ソルミュウとソルミュウの祖母もスノフォと同じく、半ば焦っていて半ば冷静だった。
「とりあえず、地下の倉庫へ――――」
そう言ったソルミュウが外へ飛び出す。
ソルミュウの祖母が走って家の奥から地下の地図を取り出して、ソルミュウの後を追うように外を出ていく。
ヒドウとスノフォに「あなた達も早く」と言い、言われた二人もソルミュウ達の後を追うようにして出ていった。
地下への入り口はソルミュウ達の家のすぐ裏にある、今は使われていない大きな井戸だった。
ソルミュウが最初に入り、それに続いてソルミュウの祖母が入ってその次にスノフォ、最後にヒドウが入った。
全員は井戸の中に備えてあった、はしごを使って下りる。
井戸の中は日光が差し込んではいるが、やはり下の奥のほうは暗かった。
最初に足を地面につけたソルミュウが、はしごの近くの壁に設置されている電気のスイッチを押すと、すぐに周りは明るくなった。
ソルミュウの祖母が言っていた通り、本当に迷路のように道がいくつかに分かれている。
四人は地図を頼って、右や左に別れている道を進んでいった。途中、コウモリ等がモンスターとして襲い掛かることもあったがその時はその時で、四人はそれぞれ持っている力で相手が逃げ出すまで戦った。
ソルミュウとソルミュウの祖母は攻撃はあまりせず、回復役になることが多かった。
一番奥の部屋まで、あと一部屋という所に来たとき明るかった地下がいきなり暗くなった。
同時に、翼が動く音が四人の耳に聞こえた。
その音の主は大きいコウモリだった。
そのコウモリが四人の目の前に現れると、ソルミュウとソルミュウの祖母が一緒に言った。
「守獣の登場……か」
Comment
コメントの投稿
Track Back
TB URL


