第三十二話
壊された扉の向こうには、壁に埋め込まれた雷の鍵があった。硬そうな透明の壁が鍵を守っている。
最初に興味津々なイニが、鍵の方向へ走っていった。
鍵に雷の絵が描かれているのを見て、
「これ、雷の鍵じゃないですか?」
その言葉を聞いた瞬間にスノフォが駆けつける。ヒドウもスノフォに続く。
あまり興味が無さそうなリヴィはゆっくり歩きながら、口を開いた。
「じゃあさ、この建物の電灯や暖房の元はそれだったのか?」
スノフォとイニがなるほど、という顔をする。が、ヒドウが質問した。
「でも鍵ってさ、勝手に動くことは無いって聞いたことあるよ?」
「ナユさんが動くように設定したんだろう、
この建物に住んでいた人が快適に暮らせるようにかは知らないが」
ヒドウもああなるほど、と言った。
「これ、どうすれば取り出せられるんだろう?」
そう質問したスノフォは透明な壁に手を置きながら、鍵を眺めている。
同じように鍵を眺めているイニが、スノフォに向かって言った。
「……魔力が高いですね、この壁。魔法でも打撃でも壊せそうにないです」
「どこかにスイッチとかは?」
スノフォが壁から手を離して、辺りに何か無いか捜し始める。
ヒドウもスノフォの言葉に反応して捜し始めると、入り口付近の左端にある置き物に目をつけた。
黒いローブをまとっていて、黒いシルクハットのような帽子をかぶっている。一見男の人の像に見えたが、
「……ディグバ?」
「へ?」
「この像の人の服装とかがディグバと同じだったような……」
「確かにそうだね。……この建物ってディグバと関係あるのかな?」
あ、と言ったヒドウが像の後ろにあった剣と盾を見つけた。
その二つを盗んだヒドウが、自分を見ているスノフォに笑ってみせる。
それからヒドウは像の背中にあったスイッチを押すと後ろに扉が現れた。
それに気づいた興味津々な一人が、駆け寄ってドアノブに手をかけながら言う。
「入ってみますよね?」
扉が開く音が響いた。
「あら、誰かしら?」
一人の背の高そうな女の人が、イニを見た。
「ノックもせずにねぇ」
「……失礼」
イニは、黒いドレスを着て椅子に座っている女の人にそう返した。
ふと気がつくと、女の人の近くにサングラスをかけている男の人が居る。
その男の人は歩いて、入ってきた四人に近づいた。警戒している声で質問する。
「お嬢様に何か御用ですか?」
リヴィが面倒くさそうに別に何も無いです、と答えようとするのをスノフォが遮った。
「あの鍵を私達にいただけませんか?」
スノフォが緊張を見せずに、柔らかい顔を見せてみる。
その顔を見た男の人は、女の人を見て質問する。
「……お嬢様、どうしますか?」
「……そうね、最近面白いことも無いし。私の相手をしていただけるかしら?」
スノフォが質問する。
「どういう意味ですか?」
「まずは私の話を聞いてもらってから……それから勝負を。私はどういう人物なのか、何故こんな場所に居るのか。それは気になるでしょう?」
「気になりますね」
「それから勝負ね。私に勝ったら、あの鍵を遮っている壁のスイッチを教えてもいいわ。
あなた達の実力が私に勝るかは分からないけど」
「勝負って、傷つけ合う勝負ですよね?」
「そうよ」
二人の会話が一旦止まると、男の人が女の人に質問した。
「お嬢様、いいのですか?」
「いいのよ、楽しいことならばどんなことでも。楽しめたほうが勝ちよ」
女の人はそう言って、ふふっと笑い始めた。
最初に興味津々なイニが、鍵の方向へ走っていった。
鍵に雷の絵が描かれているのを見て、
「これ、雷の鍵じゃないですか?」
その言葉を聞いた瞬間にスノフォが駆けつける。ヒドウもスノフォに続く。
あまり興味が無さそうなリヴィはゆっくり歩きながら、口を開いた。
「じゃあさ、この建物の電灯や暖房の元はそれだったのか?」
スノフォとイニがなるほど、という顔をする。が、ヒドウが質問した。
「でも鍵ってさ、勝手に動くことは無いって聞いたことあるよ?」
「ナユさんが動くように設定したんだろう、
この建物に住んでいた人が快適に暮らせるようにかは知らないが」
ヒドウもああなるほど、と言った。
「これ、どうすれば取り出せられるんだろう?」
そう質問したスノフォは透明な壁に手を置きながら、鍵を眺めている。
同じように鍵を眺めているイニが、スノフォに向かって言った。
「……魔力が高いですね、この壁。魔法でも打撃でも壊せそうにないです」
「どこかにスイッチとかは?」
スノフォが壁から手を離して、辺りに何か無いか捜し始める。
ヒドウもスノフォの言葉に反応して捜し始めると、入り口付近の左端にある置き物に目をつけた。
黒いローブをまとっていて、黒いシルクハットのような帽子をかぶっている。一見男の人の像に見えたが、
「……ディグバ?」
「へ?」
「この像の人の服装とかがディグバと同じだったような……」
「確かにそうだね。……この建物ってディグバと関係あるのかな?」
あ、と言ったヒドウが像の後ろにあった剣と盾を見つけた。
その二つを盗んだヒドウが、自分を見ているスノフォに笑ってみせる。
それからヒドウは像の背中にあったスイッチを押すと後ろに扉が現れた。
それに気づいた興味津々な一人が、駆け寄ってドアノブに手をかけながら言う。
「入ってみますよね?」
扉が開く音が響いた。
「あら、誰かしら?」
一人の背の高そうな女の人が、イニを見た。
「ノックもせずにねぇ」
「……失礼」
イニは、黒いドレスを着て椅子に座っている女の人にそう返した。
ふと気がつくと、女の人の近くにサングラスをかけている男の人が居る。
その男の人は歩いて、入ってきた四人に近づいた。警戒している声で質問する。
「お嬢様に何か御用ですか?」
リヴィが面倒くさそうに別に何も無いです、と答えようとするのをスノフォが遮った。
「あの鍵を私達にいただけませんか?」
スノフォが緊張を見せずに、柔らかい顔を見せてみる。
その顔を見た男の人は、女の人を見て質問する。
「……お嬢様、どうしますか?」
「……そうね、最近面白いことも無いし。私の相手をしていただけるかしら?」
スノフォが質問する。
「どういう意味ですか?」
「まずは私の話を聞いてもらってから……それから勝負を。私はどういう人物なのか、何故こんな場所に居るのか。それは気になるでしょう?」
「気になりますね」
「それから勝負ね。私に勝ったら、あの鍵を遮っている壁のスイッチを教えてもいいわ。
あなた達の実力が私に勝るかは分からないけど」
「勝負って、傷つけ合う勝負ですよね?」
「そうよ」
二人の会話が一旦止まると、男の人が女の人に質問した。
「お嬢様、いいのですか?」
「いいのよ、楽しいことならばどんなことでも。楽しめたほうが勝ちよ」
女の人はそう言って、ふふっと笑い始めた。
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